大阪大学の山田一憲(かずのり)講師は『モンキースカウター』を使ってニホンザルの研究をされています。
2023年1月12日(木)夜10時58分〜11時06分に山田一憲講師はテレビ東京の番組【探求の階段】に登場です。
『モンキースカウター』とは何もので、どんな可能性があるのかについて気になったので調べてみました。
皆さんもご一緒に確認していきましょう。
山田一憲講師の『モンキースカウター』とは?
山田一憲講師の『モンキースカウター』はサルを撮影すると、その場でモニター上にサルの名前や個体情報、性格などが表示される装置のことです。
人工知能の専門家の協力を得て開発を進めたそうです。
学生や研究者以外の一般の人や観光客が、猿の社会をもっと知って楽しめるようにと、山田一憲講師の願いから生まれました。
名前や性別、年齢、ランク、行動様式、性格(外向性・協調性・好奇心・情緒安定性・誠実性)が分かります。
どんな猿なのかが分かれば、その猿に親近感がわきます。
その猿のことをもっと知りたくなります。
他の猿はどうなのかと興味がわきます。
猿は個性豊かなのだそうですが、納得します。
動物園では、ただ見ているだけでも楽しめます。
野生の猿が身近に感じられるということにとても興味がわきます。
個性豊かな猿たちが、猿同士どんな関係性を築いているのか興味が広がります。
親子関係や、家族のあり方も気になりますし、仕事はどうしているのか、、、
猿たちが構成する社会はどのようになっているのかとても気になります。
モンキースカウターのイメージ
出典:大阪大学の研究
『モンキースカウター』は何に役立つの?
山田一憲講師は、人の行動や社会を探求することをテーマとされています。
人の普遍的な特徴や起源を知ることから、そのテーマに迫ろうとしています。
そのために同じ霊長類のニホンザルの研究を始めたそうです。
「自分でないものに興味を持って、動きや関係性を観察する」そのような営みが研究ではないかと山田一憲講師は仰っています。
現在は、協力行動や寛容性は人にはあるが、動物には少ないということをニホンザルの研究を通して解明されているそうです。
人間社会をより良いものにするために『モンキースカウター』使われています。
出典:YouTube
人文字ならぬ、猿文字、、、?
淡路島のモンキーセンターのニホンザルたちは、猿同士の距離が近づいても喧嘩にならないのだそうです。
さらに食べ物を分け合う(協力行動する)そうです。
それは、淡路島のニホンザルたちがランクを厳しくするよりも、寛容な社会を形成することを重視しているからなのだそうです。
そのため、エサをサルという文字の形に並べて置いておくと、猿文字が出来るのだそうです。
このような文化は、他の地域の集団には見られないということです。
そのため他の集団と淡路島の集団との比較を続けているそうです。
出典:大阪大学の研究
山田一憲講師のプロフィールや経歴、著書や論文は?
twitter: KazunoriYAMADA
学歴:
- 1994年4月〜1997年3月 岐阜県立岐阜北高等学校
- 1998年4月〜2002年3月 大阪大学 人間科学部
- 2002年4月〜2004年3月 大阪大学大学院 人間科学研究科 博士前期課程
- 2004年4月〜2007年3月 大阪大学大学院 人間科学研究科 博士後期課程
経歴:
- 2006年4月〜2008年3月 日本学術振興会 特別研究員(DC2)
- 2007年8月〜2007年9月 The university of Chicago Behavioral biology laboratory Visiting post-doctoral fellow
- 2008年4月〜2009年3月 大阪大学大学院 人間科学研究科 特任研究員
- 2009年4月〜2010年7月 日本学術振興会 特別研究員 (PD)(京都大学野生動物研究センター)
- 2010年7月〜現在 大阪大学大学院 人間科学研究科 附属比較行動実験施設 講師
- 2012年4月〜現在 大阪大学大学院 人間科学研究科 行動生態学講座 比較行動学研究分野 (兼任)
- 2016年4月〜現在 大阪大学大学院 人間科学研究科 グローバル共生学講座 コンフリクトと共生研究分野 (兼任)
- 2017年10月〜2021年3月 人間文化研究機構国立民族学博物館 共同研究員
著書:
- 『日本のサル学のあした―霊長類研究という「人間学」の可能性 (WAKUWAKUときめきサイエンスシリーズ 3)』
論文:
- 『助けるサル、助けないサル』「助ける」 シリーズ人間科学2, 渥美公秀・稲場圭信 (編), pp 196-208, 大阪大学出版会 2019年3月 ほか
出典:まちかね!
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